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アルヲタ33年目の雑記帳
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正直言って、チケットを取ったのは多部未華子目当てなんですが、
作・野田秀樹、演出・松尾スズキというこの作品、
いろいろと紹介文や感想を読んでみると、なにやら難しそう。
「作者が何を言わんとしているのか」
などということを考えなくてはいけないような作品ははっきり言って苦手で、
そういうことを考えるのもめんどくさいという、
観劇に向いていないと思われるワタクシなのですが、
結論から言うと、見に行って良かった(あっさり)。
4人の登場人物のうち、
多部未華子演じる百子以外の3人は次々と別の人物に役柄が変化して、
稽古場そのもののような飾り気のないセットも次々と役割を変え、
別の風景を作り出していきます。
時間軸も一瞬で行ったり来たりするので最初は少しとまどいましたが、
少しずつそのジェットコースターに乗っているような目まぐるしい展開が気持ちよくなってきました。
また、細かいネタや客いじり、アドリブ風のやりとりに楽屋落ちっぽい笑いまで、
全編にわたって笑えるシーンが多かったのも、
「小難しい演劇」を想像していただけに意外でした。
で、肝心の多部ちゃんですけど、いやー良かったですなこれは。
冒頭のシーンからいきなりの「不思議な踊り」でMPを吸い取られました(笑)
田舎娘から田舎が抜けきらない都会の少女、
狂信的な雰囲気から最後は精神崩壊的な演技まで、
全編通して目が離せませんでした。
軽くエロい会話や下ネタもかなり出てくるので、
見ていてドキッとするシーンもかなりありましたし(汗
確かにサッカーに熱狂する民衆とナチスを対比させるなど、
ストーリーの裏側に描かれる問題提起を読み解くような要素もあって、
最初に言ったように、俺には向いていない作品なはずだったんですが、
見終わった後に、きちんとそのあたりを考え感じつつ、
もう一度見たいと思わせてくれる作品でした。
「ウンコ」で笑わないのが大人。
気をつけよう。